
席順表に好きな子の席を手書きで足した僕。親友をひとつ横にずらしてまで隣にした理由
コラム
身勝手だったかもしれない手書き
送ってしまってから、急に不安になりました。あの手書きの席は、どう見ても僕が彼女を隣にしたがっているようにしか見えません。みんなにそう思われたら。彼女に重いと感じられたら。考え出すと、画面を開いたままにしておけませんでした。
それに、ずらされた親友には、ひとことも相談していませんでした。自分の気持ちを優先して、勝手に人の席を動かしてしまった。きれいに整っていた表に、自分の欲が一か所だけはみ出している。あの乱れた筆跡が、そのときの僕そのものでした。
そして...
食事会の当日、彼女は来てくれました。僕は平気なふりをして手をあげ、隣の席へ案内しました。腰を下ろした彼女に、「ここ、空けといたから」と、なんでもないふうに言うのが精一杯でした。
本当は、空けていたのではなく、無理やり空けたのです。それでも、隣で笑う彼女を見ていると、あの身勝手な手書きも悪くなかったと思えてきました。
次に会うときは、どうしてあの席を書き足したのか、ちゃんと自分の言葉で伝えたい。整った表からはみ出したあの手書きこそが、僕の本当の気持ちでした。
(20代男性・会社員)
本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。
(ハウコレ編集部)























