
話しながら「あ、ちょっとごめん」とメッセージを非表示にした彼に、聞けなかった一言
コラム
なんでもないなら見せて、と言った私に、彼はうつむいたまま「見せられない。
信じて」と繰り返しました。数日先に何が待っているのか、私はまだ知りません。隣の彼が手のひらで自分のスマホを覆いました。
隣で消えていったメッセージ
彼の家のソファに並んで座っていた時のことです。付き合って1年近いですが、彼から女性の友人の話を聞いたことは1度もありません。会社の同僚も男性ばかりだと本人が言っていました。
そんな彼のスマホが小さく振動し、画面に通知が浮かんだのが、私の位置からも見えました。チャット名の欄には、女性の名前が並んでいます。彼は「あ、ちょっとごめん」と早口で言い、指先で何度か操作をしました。メッセージを非表示、と文字が出てメッセージが消えるのがちらりと見えました。
「職場の人?」から始めた軽い質問
「職場の人?」私はなるべく軽く聞きました。彼は「いや、違うけど……」と言葉を濁し、スマホをうつ伏せにします。「今、女の子の名前見えたよ」と付け足すと、彼は目を伏せたまま「なんでもない。仕事のやりとりみたいなもの」と答えました。
仕事、という言葉が、休日の部屋には妙に浮いて聞こえます。「なんでもないなら、見せて」と続けると、彼は私の顔ではなく視線をそらしていました。
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週末までの数日、私が抱えるもの

























