元カノと比べる言葉を送り続けた俺、「元カレの方が」で、自分の送信を見返した夜

コラム

彼女から届いた言葉を読んだあと、俺は過去のやりとりをさかのぼりました。そこには、自分が何度も使ってきた「元カノ」という言葉が並んでいました。

彼女から初めて手料理の写真が届いた日も、本当なら「おいしそう」と返せば、それでよかったはずでした。

なぜか元カノを持ち出した

彼女と付き合って1年半。

俺には、人の選んだものや作ったものに対して、素直に「いいね」と言えないところがありました。

自分のほうが知っている、自分にはもっといい基準がある。

そんなふうに見せたくなることがあったのです。

彼女から肉じゃがの写真が届いた日もそうでした。

まだ食べてもいないのに、俺は、

「元カノの方が料理上手かった」

と送りました。

元カノの料理を、細かく覚えていたわけではありません。

比べる必要もありませんでした。

それでも元カノを持ち出せば、自分が料理を評価する側にいられるような気がしていました。

彼女から返ってきたのは、

「そうなんだ」

だけでした。

その短さを気にすることもなく、俺は同じ言い方を繰り返しました。

元カノを出せば、自分が上に立てる気がした

作り置きした料理の写真には、

「元カノの方が盛り付けも上手かった」

彼女が行ってみたい店を送ってきたときには、

「元カノはもっと店選び上手かったけどな」

と返しました。

今なら、何のためにそんなことを言っていたのか分かります。

彼女に何かを直してほしかったわけではありません。

元カノと比べることで、自分が選ぶ側、評価する側にいたかっただけでした。

だから彼女から、

「その言い方、やめてほしい」

と届いたときも、素直に謝れませんでした。

自分の言い方を否定されたことのほうが気になって、また元カノを持ち出しました。

「元カノは、こんなことで怒らなかったけどな」

送ったあとも、その言葉がどれだけ嫌なものか、ちゃんと考えませんでした。

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