
「田舎者だから何も知らないんだね」と笑われた私が、試食会でつかんだチャンス
コラム
休憩室のテーブルに、話題のカフェの紙袋が置いてありました。同僚たちの会話に、私だけがついていけずにいました。ところが、そのあとの言葉が、私の心にずっと残ることになったのです。
休憩室で笑われた
私の勤め先は、カフェ向けのスイーツや惣菜をつくる食品メーカーです。だから昼休みの話題も、今どこのカフェが人気か、というものでした。流行の店を知っていることは、この会社では仕事のリサーチも兼ねています。私が店の名前を知らないと答えると、同僚は笑いながら言いました。「田舎者だから何も知らないんだね」。流行を知らない人に商品づくりは無理でしょう、という響きでした。私は上京してまだ2年目。私は、何も言わずにお弁当のふたを閉めました。
試食会での質問
数日後、新商品の試食会がありました。テーブルに並んだのは、カフェ向けに開発中の、産地直送野菜を使った焼き野菜のプレートです。ひとくち食べた部長が、資料から顔を上げて言いました。「誰か、この産地のこと説明できる人はいる?」。売り出すには、味の理由を語れる言葉が必要でした。会議室は、誰も手を挙げないまま数秒が過ぎました。あの同僚も、資料をめくるばかりです。私は迷ってから、手を挙げました。
次のページへ
会議室の空気が変わった
























