「化粧、濃くない?」と言った彼の前に、すっぴんで立ってみた私の話

コラム

すっぴんで出てきた私を見て、彼は何も言わなかった

次の週末、ドアを開けた私の顔を、彼はほんの少しの間だけ見ていました。

「行こっか」

駅までの道で、彼が横目でこちらを見るのが2回。がっかりしたのだと思いました。

定食屋で向かい合ってから、私は箸袋を折りながら聞きました。

「これで満足?」

彼は箸を置きました。

「満足とかじゃないよ」

「俺、この顔のほうがずっと好きだよ」

「私のメイクは、私のためにしてるの」

自分の声が大きくなっていました。

「わかってる。でも、鏡の前にいるときの顔が、最近ずっとしんどそうだったから」

箸袋を置いて、彼の顔を見ました。

そして...

濃いと言った彼と、この顔が好きだと言った彼は、同じ人です。私の努力を軽く見たのか、それとも別の何かを見ていたのか。家に戻り、ポーチを開ける前に、鏡の中の顔をいつもより長く見ていた自分に気づいて、そのまま蛇口をひねりました。

(20代女性・事務職)

本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。

(ハウコレ編集部)

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