
「昨日の、単語帳?」定時で帰る私に「やる気ある?」と言いかけた先輩が、翌日の給湯室で聞いたこと
コラム
翌日の給湯室で
次の日、休憩で給湯室に並んでいると、先輩に聞かれました。
「昨日の、単語帳?」
「はい。仕事の用語です。覚えきれなくて」
それ以上は言いませんでした。頑張っていると伝えるために持ち歩いていたわけではないからです。先輩も、それ以上は聞いてきませんでした。残らないことで、何かを取りこぼしていると見られている。それでも、机の上に束を広げる自分は、想像できませんでした。
ただ、その週のうちに、共有フォルダにファイルが1つ増えました。支店コードと締め日、差し戻しの多い理由をまとめた一覧でした。先輩がファイル名を教えてくれたとき、束の一番上の付箋が要らなくなったのが分かりました。
そして...
しばらくして、定時の前に先輩の席まで行きました。
「これ、明日でも大丈夫ですか?」
「うん、それなら明日で大丈夫だよ」
今も定時に帰ります。鞄の付箋の束は、少し薄くなりました。代わりに、共有フォルダの一覧には、自分が気づいたことを書き足しています。先輩の名前の下に、私の名前も並びました。
(20代女性・営業事務)
本記事は、読者アンケートに寄せられた実体験をもとにした本人視点の記事を参考に、相手側の心情を想定して制作しています。実際の相手本人への取材ではなく、編集部による解釈を含みます。
(ハウコレ編集部)


























