娘の既読が2日つかず、大学に電話しかけた私。番号を押し終える前に届いたのは60件の通知

コラム

大学の番号に指をかけたとき

2日目、「お願い、一言だけ返して」と送り、続けて「これ以上連絡がつかなかったら、大学に連絡するね」と打ちました。

学生課の番号を調べてメモ用紙に書き写し、数字を1つずつ押していきました。最後の数字に指をかけたそのとき、手の中のスマホが振動を始めます。

画面を埋めていく通知には、娘の名前がずらりと並んでいました。写真、短い文、長い文。その数、60件。2日分の沈黙が、まとめて流れ込んできたようでした。

そして...

発信ボタンには触れないまま、画面を流れていく通知を見つめていました。振動がようやく止まったのは、しばらくたってからです。

最初に分かったのは、娘が無事だということでした。これだけ送ってこられるのなら、少なくとも部屋で倒れているわけではありません。メモ用紙を握っていた手から、ふっと力が抜けました。

けれど、安心と一緒に別の疑問が浮かんできました。2日間、一度も読まれた様子がなかったのに、どうして今になって、これほどの数がまとめて届いたのか。

学生課の番号を書いたメモを、テーブルの端に置きました。通知の一番上に指を伸ばしながら、考えずにはいられませんでした。普段は「うん」しか返さない娘が、いったい何を60件も書いてきたのでしょう。

(50代女性・パート)

本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。

(ハウコレ編集部)

  • X
  • Line