
「たかが本でそこまで言う?」借りた小説に線とメモを書いた私へ届いた、友人から最後の連絡
ライフスタイル
「たかが本でそこまで言う?」。そう返した私に届いたのは、本の値段と最後のメッセージでした。返す言葉を決められないまま、私は送金アプリを開きました。
借りた本を開くときも、私の手にはいつもの鉛筆がありました。
書き込みながら読む癖
受験期からの癖で、私は読めない漢字にフリガナを振り、気に入った箇所に線を引きながら本を読みます。私の本棚に並ぶ本は、どれも書き込みや線だらけです。「話題になってたあの小説、私も読んでみたいな」。彼女にそう送ったときも、いつも通りに読むつもりでいました。受け取った本は面白くて、線を引きたい箇所が何度も出てきます。最も濃く引いたのは、終盤の場面でした。読み終えて、「貸してくれてありがとう。じっくり読ませてもらったよ。郵便受けに入れておいたからね」と送りました。感謝のつもりでした。
届いた1枚の写真
その日のうちに、彼女から本のページの写真が届きました。「本に書き込みした?」。責められている、とまでは思いませんでした。「読みながら線を引くのが癖なんだよね」と返し、深く考えずに「気になるなら消せばいいでしょ」と続けます。鉛筆なのだから、消せば元に戻る。本気でそう思っていたのです。けれど次に届いたのは、「借りたものに書き込むのは違うと思う。同じ本を新しく買って返してほしい」という文面でした。
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