
「その話はまた今度な」と遮り続けた俺が→彼女の恋愛相談だけ、どうしても聞けなかった理由
ライフスタイル
嫉妬を知られたくなくて、俺は物分かりのいい同期を演じ続けました。彼女に握らせた缶コーヒーだけが、言えない気持ちの代わりでした。
帰る途中、彼女が少し言いにくそうにこちらを見上げました。「相談がある」。その続きが恋の話だろうと、俺にはもう見当がついていました。ほかの誰の相談でも平気で聞けるのに、彼女のそれだけは、どうしても最後まで聞けないのです。
誰の話でも聞けるのに
同期の中で、俺は昔から聞き役でした。後輩の失恋にも、同期ののろけにも、いくらでも付き合えます。彼女に頼られるのも、内心、嬉しかった。ただ、彼女が口にする「気になる人」が俺ではないと知るたび、平気なふりが続かなくなっていきました。
聞きたくなかったわけじゃない
「最近ちょっと、相談したいことがあって」
そう言われて、俺はとっさに「その話はまた今度な」と遮りました。続きを聞けば、彼女がほかの男に向ける気持ちを、まるごと受け止めることになる。
「ほかの子の相談には乗るのに、どうして私のときだけ?」と責められても、本当の理由は言えません。「……それは、俺には無理なんだよ」。それだけ返すのが精一杯でした。
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缶コーヒーに込めたもの
























