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    同期の妻からの「つなぎって、どういう意味ですか?」に、俺が打っては消したメッセージ

    ライフスタイル

    同期の奥さんからの質問に、正直に答える言葉はもう手元にありました。それでも送らなかったそのメッセージは、本当は最初に彼女へ伝えるべきものだったのです。

    同期から届くはずの返事が、その奥さんの名前で届きました。慌てて送信履歴をさかのぼると、さっき送った2通の宛先は同期ではありません。どちらにも、もう既読がついていました。

    誰にも話せていなかった内示

    来春から地方の支店へ移るよう内示を受けたのは、少し前のこと。付き合って1年になる彼女には、まだ話せていませんでした。彼女は職場で、ようやく大きな仕事を任されはじめたところです。ついてきてほしいと言えば困らせるし、断られる場面ばかりが先に浮かびました。

    その日、同期から職場で「今度うちで飲もう。彼女も連れてこいよ」と誘われました。同期は前にも「そろそろ結婚?」と笑っていた人です。彼女を連れていけば、また先の話になる。本気で付き合っていると思われたまま、結婚はどうするのかと聞かれるのが怖かった。異動のことを黙ったまま、その話をしたくありませんでした。だったら最初から、大した関係ではないように言っておけばいい。そんな逃げ方を選んで、名字で連絡先を検索し、一番上のアカウントに打ったのがあの2通です。

    「今度の飲み、彼女は呼ばなくていいよ」

    「今の彼女、つなぎだから」

    つなぎという言葉は、そのための予防線でした。そう言っておけば、別れることになっても平気な顔ができると思っていました。

    送らなかった本当の理由

    奥さんからの指摘を読んだあと、入力欄に打ちかけた弁解を3回消しました。結局送ったのは、送り先を間違えたという謝罪と、忘れてほしいという頼みだけ。その2通でやり過ごせると思っていたのです。

    返ってきたのは、彼女が自分の後輩だというメッセージと、短い質問でした。

    「つなぎって、どういう意味ですか?」

    一度は「来春、異動になるんです」と打ちました。けれど、彼女より先に同期の奥さんへ話すのは順番が違う。そのメッセージを消して、代わりに送ったのが次の2通です。

    「言い方が最低でした。でも、今はまだ説明できません」

    「本人には、自分から話します」

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