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「あんたに会社は継がせない」と弟だけを後継者にした父→会社が傾いた時、助けに来たのは私だった

コラム

8年後の電話

ある日、母から電話がありました。弟が継いだ工場の経営が厳しく、資金繰りに行き詰まっていると。弟は「なんとかする」と言っているそうですが、母の声は震えていました。

翌週、有休を取って実家に向かいました。事務所に入ると、父が書類の山の前に座っていました。「なんで来た」。こちらを見ずにそう言う父に、「帳簿、見せて」とだけ答えました。

そして...

選ばれなかったのに、なんで来たのか。自分でもうまく説明できません。ただ、あの油のにおいがする工場がなくなるのは嫌だと思いました。

父は何も言わず帳簿を差し出しました。その手が少しだけ震えていたことに、気づかないふりをしました。「好きに生きろ」と言われて好きに生きてきたつもりです。でも好きに生きた先でたどり着いたのが、結局この場所でした。それが誇らしいのか悲しいのか、まだわかりません。

(30代女性・会社員)

本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。

(ハウコレ編集部)

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