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実家の味を妻に求めて何が悪いと思っていた俺へ、母が向けた厳しい一言

コラム

母から放たれた、聞いたことのない声

そのとき、母が箸を置きました。聞いたことのないような硬い声でした。 「いい加減にしなさい」 顔を上げると、母は厳しい目で俺を見ていました。「お嫁さんが毎日作ってくれてるのに失礼でしょう」 追い打ちのように、母は続けます。 「私の料理だって最初はお父さんに文句言われたのよ」頭を殴られたような感覚でした。母も若い頃、父に同じことをされて傷ついていた。それなのに俺は、その同じことを妻に毎日のように繰り返していたのです。返す言葉が見つかりませんでした。

そして...

帰りの車の中、俺はずっと運転に集中するふりをしていました。本当は、隣に座る妻に何と声をかければいいのか、わからなかっただけです。 家に着いてから何時間も、自分の言葉を探し続けました。妻がどんな気持ちで聞いていたのか、想像するほど情けなくなりました。 夜、リビングでテレビを観ていた妻のところまで歩いていって、隣に座り直しました。 「いつもありがとう」 言えたのは、それだけでした。短い一言ですが、俺にとっては今までで一番重い感謝だったのです。母の言葉がなければ、俺はずっと気づかないままだったかもしれません。

(30代男性・営業職)

本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。

(ハウコレ編集部)

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