
『夜勤の奥さんって、家庭大丈夫なのかしら』と噂した私→ゴミ出しで見た夫の姿に頭が下がった話
コラム
「あの夫婦、もう終わってるよね」私は何の悪気もなくそう話していました。けれど向かいの夫が見せたひとことが、自分の言葉の軽さを思い知らせてくれたのです。
ママ友の集まりで広がっていた噂
向かいのお宅の奥さんが看護師で、夜勤があるらしい。その情報を最初にママ友会で耳にしたとき、誰かが軽く口にしました。
「夜勤の奥さんって、家庭大丈夫なのかしら」
そこから話が広がるのは早かったです。あそこ、すれ違い夫婦じゃない、子どもがかわいそう、夫が浮気しても不思議じゃない。私もうなずいたり、笑ったりして話に加わっていました。
直接顔を合わせるのは、ゴミ出しのときに会釈する程度の関係。事情を知っているわけでもないのに、私たちはあれこれ想像を重ねていたのです。
ゴミ出しで見かけた向かいの家の景色
ところがある日、ゴミ袋を持って外に出た私の目に飛び込んできたのは、向かいの玄関先に立つご主人の姿でした。腰をかがめて、保育園のリュックに水筒を差し込んでいる。すぐ横ではお子さんが、まだ眠そうな顔でその様子を見上げていました。
それから何度か、似た光景を目にしました。ご主人が連絡帳らしいノートを開いて何か書き込んでいたり、子どもの上着のボタンを留めてあげていたり。お弁当箱と思しき袋を、玄関のベンチに置いてあったこともありました。
噂で聞いていた「家庭が崩れている家」とは、どうしても結びつきませんでした。
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ご主人と交わした、たったひとつの会話
























