
定位置を奪われた私が、新入りをじわじわ追い出そうとした先で待っていたもの
コラム
窓際に敷かれた見慣れない紫のマットの右上の角には、指2本ぶんの空きしかありませんでした。
私はいつもの場所を失い、次の教室に予約を入れました。受付で係の人が私の名前を確認したまま、しばらく席へ通さなかった意味を、私は帰り道で知りました。
10年通った教室で、私だけの窓際
私はこの教室に10年以上通っていました。窓際の鏡の右端は、私が誰よりも早く来て確保してきた場所だったのです。半年前から、若い受講生が私より早く来て、その位置にマットを敷くようになりました。誰にも言えないまま、私は彼女の隣にマットを敷き、腹いせのつもりで日を追うごとに自分のマットを窓際へ寄せていきました。悪いことをしている自覚は、私にもありました。
若い頃の私も、同じように追い出されました
10年前、私も同じことをされました。当時の古株にじわじわ場所を奪われ、私は隅の柱の後ろでポーズを取っていました。あの時の悔しさが、いつの間にか「順番」に変わっていました。翌週、彼女はレッスンの後で聞いてきました。「マットが少し重なっていた気がして」。私は鏡越しに彼女を見て、答えました。「あら、そう?」。返事にならない返事で、私は逃げました。
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大げさに倒れた瞬間、鏡が映していたもの






















