
満員電車で折りたたみ傘の雫を落としていた私。目の前の男の子を見たら、次の駅で足早に降りるしかなかった
コラム
逃げるように降りた駅で
申し訳なさと恥ずかしさで、頭の中がいっぱいになりました。傘をたたんでしまえばいいだけのことを、私はずっとしていなかったのです。何か言わなければと思いながら、私は口を開けずにいました。
電車が次の駅に着くと、うつむいたまま、人をかき分けてホームへ降りました。ベンチに腰かけても、さっきの男の子の泣き声が、頭から離れませんでした。
そして...
あの日から、電車に乗る前には必ず傘の雫を払い、袋にしまうようになりました。たったそれだけのことで、誰かを濡らさずにすむのだと、あらためて思い知ったからです。
あのとき謝れなかったことは、今も心残りです。それでも、自分の小さな不注意が誰かを困らせていたのだと気づけたのは、私にとって大切な学びでした。これからは少しだけ顔を上げて、まわりに目を向けられる人でいたいと思います。
(20代女性・会社員)
本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。
(ハウコレ編集部)


























