おしゃれと恋で もっとかわいく - ハウコレ
SP用検索ボタン
メニューはこちら

本当は別の花束を隠していた。初めて行く彼女の部屋で、僕は前の住人宛ての花を渡してしまった

コラム

肝心の花束を、出せないまま

ドアが開いて彼女の顔を見た瞬間、僕は急に自分の花束が大げさすぎる気がして、紙袋を背中に隠してしまいました。代わりに手が伸びたのは、入り口で拾った花のほうでした。

「この名前、私じゃないよね?」と彼女に聞かれて、僕はうまく説明できませんでした。「ああ、前の人のだと思う。下に届いてたみたいでさ」「もったいないから、持ってきた」

本命の花束を出すきっかけを、自分でつかみ損ねていたのです。彼女が「そっか、ありがとう」と笑ったとき、その笑顔が少しだけ硬いことに、僕は気づいていました。

そして...

結局、紙袋の中の花束は、最後まで彼女に渡せませんでした。タイミングを逃したまま帰り道を歩いて、家に着いてから、しおれかけた花を一人で水に挿しました。

彼女を喜ばせたかっただけなのに、僕は肝心なところで臆病になってしまう。拾った花を持って上がった優しさのつもりが、彼女を傷つけていたのだと、あとになって思い知りました。

次に会うときは、隠したりせず、まっすぐ渡そうと思います。今度こそ、ちゃんと「君に選んだ花だよ」と言えるように。

(20代男性・会社員)

本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。

(ハウコレ編集部)

HOT ITEM
  • X
  • Line