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雨の日に夫から呼び出し。「傘は一本でいい」という一言に振り回された話

コラム

駅で、傘も持たずに待っていた夫

夫に指定された駅に着くと、改札を出たところで、夫が傘も持たずに立っていました。私が口を開く前に、夫は私の手から傘を受け取って、外へ出るなり二人の上に広げます。「いいから、こっち入って」とだけ言うと、夫は傘を私のほうへ傾け、自分の肩を雨のほうへ出して歩き出しました。スーツの肩は、歩くほどに色が変わっていきます。呼び出した理由も、話があるとも、夫は最後まで言いません。ただ、傘を持つ手だけが、私のほうへ傾いていました。

そして...

夫の言葉が足りないのは、結婚する前から知っていました。傘も持たずに私を待っていたのは、2人で一本に入って帰るためだったのだと、濡れた肩を見て初めて分かったのです。そういえば付き合っていた頃も、小さな折り畳み傘に二人で入って笑って帰った夜があったな、と思い出しました。それでも、何のために呼ばれたのかは、結局その日は分からずじまいでした。肝心なことを言わない人なのは、たぶんこの先も変わりません。ただ今度は、もう少しだけ夫を信じて家を出られる気がしています。 

(30代女性・専業主婦)

本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。

(ハウコレ編集部)

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