
彼が間違えて送ったメモの写真に、消された名前の跡が残っていた話
コラム
彼が間違えて送ってきたメモ写真には、消された女性名の跡が残っていました。すぐに別の写真が届いたのに、私はその消し跡ばかり見返してしまいました。
送り間違えられたメモ写真
付き合って1年になる彼とは、記念日に少しだけいいお店へ行く約束をしていました。店選びは彼が「今回は任せて」と言ってくれて、私は場所も時間も詳しく聞かないまま、その日を楽しみにしていました。
数日前、彼から1枚の写真が届きました。写っていたのは、店名らしきメモと予約時間、最寄り駅を書いた紙でした。けれど次の瞬間、「ごめん、こっちじゃなかった」と別の写真が送られてきました。
最初の写真を開き直すと、紙の端に何かを消した跡がありました。うっすら残っていたのは、女性の名前のように見える文字でした。店名よりも予約時間よりも、その消し跡だけが気になりました。
消された名前を聞けないまま
名前が書かれていたことより、消した跡が残っていたことのほうが引っかかりました。私に見せたくない何かがそこにあったのだと思うと、ただの店選びのメモには見えなくなっていきました。
「この名前、誰?」と聞けばよかったのだと思います。でも、もし彼が言い訳をしたら。もし記念日の店に、別の女性が関係していたら。そう考えると、聞く前から答えを怖がっていました。
彼はいつも通りに連絡をくれました。「当日楽しみにしてて」と送ってくるたび、私は「楽しみ」と返しました。けれど画面を閉じると、あの消し跡をまた見返していました。記念日が近づくほど、喜びより不安のほうが大きくなっていきました。
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記念日の席で分かったこと

























