
彼女に部屋の鍵を渡さなかった僕の、不器用な計画
コラム
彼女と暮らす部屋が決まったとき、俺は鍵の渡し方ばかり考えていました。付き合った日付を入れたキーホルダーを用意して、引っ越しの日に渡すつもりでした。けれど、その計画を守るために、彼女が新居で待たされる気持ちを見ていませんでした。
渡し方を考えていた
彼女と同棲する部屋が決まった日、俺が先に考えたのは家具より鍵のことでした。契約で受け取った鍵をそのまま渡せば早いのは分かっていました。
でも、彼女が最初に持つ鍵には、特別なものをつけたかったのです。店に頼んで、革のキーホルダーを作ってもらいました。そこには、付き合った日付を入れるつもりでした。
引っ越しの日にそれを渡したら、彼女は喜んでくれると思っていました。その場面を考えるほど、途中で計画を話せなくなっていきました。
言えなかった理由
採寸のために新居へ行ったとき、鍵は俺が持っていました。玄関を開けるのも、部屋を閉めるのも俺です。
彼女は「私の分の鍵は?」と聞きました。本当なら、そこで事情を話すべきでした。キーホルダーがまだ出来ていないこと、引っ越しの日に渡したいことを短く伝えれば済んだはずです。
でも俺は、「鍵はまだ渡せないんだ」とだけ言いました。理由を聞かれても、「気にしないで」と返しました。計画がばれることばかり気にして、彼女がこの部屋でどんな立場に感じるかを考えていませんでした。
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出来上がったキーホルダー
























