
旅行中、「仕事の電話」と言って何度も席を立つ彼。お菓子を抱えて待っていた私は、置いていかれた気持ちになりました
コラム
彼との初めての旅行で、私は車内で食べるお菓子をいくつも用意していました。隣に座って景色を見ながら食べるつもりだったのに、彼は何度も「仕事の電話」と言って席を立ちました。膝の上の袋だけが、開けられないまま残っていました。
楽しみにしていた車内の時間
付き合って2年になる彼と、初めて泊まりがけの旅行に行くことになりました。列車の席は彼が予約してくれて、私は窓側、彼は通路側でした。
出発前から、私は車内で食べるお菓子を選んでいました。甘いものやしょっぱいものを少しずつ買って、彼と分けながら食べる時間まで楽しみにしていました。
席に座って袋を膝に置くと、彼は「いろいろ買ったんだね」と笑いました。そのときは、これから楽しい旅行が始まるのだと思っていました。
何度も立ち上がる横顔
列車が走り始めて少しすると、彼のスマホが鳴りました。彼は画面を見て、「ごめん、仕事の電話」と言い、デッキへ向かいました。
仕事なら仕方ないと思いました。けれど、席に戻ってきても、彼はお菓子に手を伸ばしません。話しかけても返事は短く、またしばらくすると「もう1本だけ」と席を立ちました。
せっかくの旅行なのに、彼は私の隣にいません。仕事が忙しいのか、私との時間を楽しみにしていなかったのか。考えたくないことまで浮かび、袋を開ける気になれませんでした。
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