おしゃれと恋で もっとかわいく - ハウコレ
SP用検索ボタン
メニューはこちら

「俺が払う」と見下した男より先に会計した私

コラム

彼が席を外したわずかな間に、私はこの食事の会計を先に済ませておきました。

戻ってきた彼が得意げに口にした申し出は、店員の一言であっけなく行き場を失います。料理の注文も済まないうちに、向かいの彼が笑顔で聞いてきたのは「最後に彼氏いたのいつ?」という一言でした。

文面では、こんな人だと思わなかった

マッチングアプリで知り合って、メッセージのやりとりは半月ほど続いていました。文面の彼は言葉を選ぶ人で、こちらの返信をきちんと待ってくれる印象でした。待ち合わせにも早めに来て、席へ案内してくれた気配りもあり、会う前の私はこの時間を楽しみにしていました。だから私が答えをはぐらかしたとき、彼が「そんなに前なんだ」と勝手に納得して笑ったその横顔と、思い描いていた人との落差が、頭の中で大きくなっていきました。

品定めするような言葉が、次々と続いた

どんどん皿が運ばれてくる中で、彼は私を見て「写真より顔タイプだったわ」と満足げに頷きました。褒めているつもりなのだと思います。取り分けようとすると「意外とよく食べるね」と続き、そのあとは貯金や老後の話にかこつけて、私の年齢をそれとなくいじってきているようでした。相づちを打ちながら、私はグラスに浮いた水滴を指先でなぞっていました。この人は私と話しているのではなく、私を採点しているのだと思ったからです。

HOT ITEM
  • X
  • Line