
「いてもいなくても同じ」と妻に言われた俺が、日曜だけの逢瀬で埋めようとしたもの
コラム
妻からの1通で家に呼び戻された俺が見たのは、テーブルに並んだ俺と彼女のやりとりの記録でした。妻から返ってきたのは、想像していた怒声ではありませんでした。
娘のベビーベッドから、俺が渡したぬいぐるみだけを、妻はいつのまにか片づけていました。
家の中で名前を呼ばれなくなった俺
娘が生まれてから、我が家の空気は完全に変わりました。妻は育児で疲れきり、俺が話しかけても目を合わせる余裕はなく、俺の帰宅を待たずに寝てしまう日が続きました。ある会話で「明日も帰り遅くなる」と俺が伝えると、妻は「いてもいなくても同じ」と返しました。
俺は反論もせず飲み込みましたが、その一言だけが心に残り、その週のうちに俺はマッチングアプリを入れていました。
日曜日だけの、もう1つの居場所
アプリで出会った彼女は、俺より若く、笑顔がきれいな人でした。最初は連絡先だけを交換してすぐ切るつもりでした。それでもいざ会うと、結婚指輪を外すのが習慣になりました。
会えるのは毎週日曜日だけ、平日のやりとりも短めに。「仕事が忙しい」という言い訳は、家の中では妻の顔を見ないための言葉に、外では彼女に嘘をつくための言葉になっていきました。彼女が笑うと、家では消えかけていた自分の輪郭が、少しだけ戻ってきた気がしました。
次のページへ
妻がテーブルに並べた、スクリーンショット
























