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1年前に彼女から届いた憧れの指輪の写真を、俺は指輪選びの日まで大事にしていた

コラム

「もう少し他のも見よう」の裏側

彼女が細身の方を見たがっているのは、途中から気づいていました。それでも俺は「もう少し他のも見よう」と繰り返してしまいました。ここで細身に決めてしまったら、彼女の本音を叶えるチャンスをなくしてしまう。そう考えていたからです。

同じフロアを二周する間、彼女の口数は減っていきました。決めきれないまま店を出て、カフェへ向かう道で、俺はスマホのスクリーンショットを何度も開き直していました。切り出すタイミングを、まだ探していたのだと思います。

そして...

カウンター席で「私の好みじゃないやつばかり見てたね」と彼女が口にしたとき、俺はスマホを差し出し「これ、覚えてる?」と1年前の彼女が送ってくれた写真を見せました。「派手だけど、こういうの本当は憧れる」の一言を見つけた彼女は、送ったこと自体を忘れていたようでした。

「覚えてたんだ」と小さく返す彼女に、俺は「言ってくれれば、こっちに絞ったのに」と苦笑いしました。憧れと欲しいものは、いつも同じ場所にあるとは限らない。俺は1年かけて、勝手にそれを取り違えていた気がします。次に店に戻るときは、彼女が最初に指したものから見ようと決めました。

(20代男性・営業職)

本記事は、読者アンケートに寄せられた実体験をもとにした本人視点の記事を参考に、相手側の心情を想定して制作しています。実際の相手本人への取材ではなく、編集部による解釈を含みます。

(ハウコレ編集部)

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