
本気じゃない口癖で彼女を失った俺が、つながらない電話をかけ続けた理由
コラム
折れるのはいつも彼女のほうだと、疑ってもいませんでした。届いた短い返事を何度も読み返してから、俺は通話ボタンを押し続けました。
何度かけ直しても、聞こえてくるのは呼び出し音だけでした。
議論を終わらせる魔法の言葉
彼女と俺は、連絡も通話も同じメッセージアプリでやりとりしていました。彼女が不満を口にするたび、俺は「別れたいってこと?」と返していました。彼女が「そういうことじゃないんだけど」と言えば、「じゃあそのままでいいよね」で話は終わります。遅刻を注意された日も、連絡の頻度を聞かれた日も、俺は同じ返事で画面を閉じてきました。最初は、彼女が本当に別れたいのか不安で口にした言葉でした。けれど、彼女がそのたびに引き下がると分かってからは、話し合いを終わらせるためにも使うようになっていきました。
いつも通りのはずだった返信
その日のデートでも、俺は改札に15分ほど遅れて着きました。映画が途中から始まったことも、俺は謝らずに流しました。彼女は帰り際まで口数が少なめでした。家に帰った後、彼女から遅刻についてのメッセージが届きました。直す自信がなかった俺は、これまでと同じように「別れたいってこと?」と送りました。送ってから、数分で「そういうことじゃないんだけど」が届くのを待っていました。返ってきたのは、「そういうこと。じゃあね」でした。読み間違いかと、画面を何度も確かめました。
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繋がらない電話























