
泣く娘を理由に隣の客へ我慢を求めた私、会計後に戻った席
コラム
女性は引きませんでした。正面から返された一言に、次の言葉を探せないまま、店員がこちらへ歩いてくるのが見えました。
娘の泣き声のすき間に、隣の席へ器を置く音が聞こえて、私は顔を上げてしまいました。
冷たいものを止められていた娘
その日、娘は歯の治療を終えたばかりでした。数日は冷たいものを控えるように言われていて、大好きなソフトクリームもお預けです。それなのに帰り道、娘は喫茶店の前ののぼりを指さして、その場から離れようとしませんでした。別の食べ物を見せれば納得すると考えて、私は娘を連れて店に入りました。席についてからも娘は「ソフトクリームたべたい」と繰り返し、私はメニューを閉じたまま首を横に振り続けました。
言い返された正論
隣の席に若い女性が案内され、その人の前へストロベリーソフトクリームが届きました。娘の泣き声は一気に強くなり、周りの視線が集まっていくのがわかりました。早く泣きやませなければという焦りだけで、私は「隣でソフトクリーム食べないでください」と口にしていました。女性は器を引き寄せて、「注文したものを食べているだけです」と返しました。その通りです。それなのに私は、「子どもが泣いているんだから、少しは配慮してください」と重ねました。事情を話して断られるのが怖くて、正しさで押し切ろうとしたのだと思います。
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下を向いた私と、店員の声


























