
「おうちあついから、ここがいいの」フードコートで知った妻と娘の夏
コラム
「おうちあついから、ここがいいの」。娘の言葉の意味を、俺はその場ですぐには受け止めきれませんでした。
忘れ物のファイルを取りに開けた玄関の先で、閉め切った部屋は外と変わらないほど暑くなっていました。
昼間の部屋を知らずに決めました
今年の夏の初め、俺は電気代の値上がりを理由に、クーラーを使わないと決めました。「暑い日だけでもつけたい」と話す妻に、俺は着替えながら答えました。「扇風機で十分だろ」。妻は2回、暑さを伝えていました。2回目も、俺は電気代の話で返しました。俺が家へ戻る頃には外の気温も下がっていて、扇風機で眠れたからです。妻と娘が過ごす昼間の部屋を、俺は一度も体験しないまま、その決まりだけを置いて出かけていました。
誰もいない部屋
その日は取引先に出す書類を忘れ、取りに戻りました。玄関を開けると、扇風機は止まり、ベビーカーはなく、テーブルには娘の麦茶のコップだけが伏せてありました。普段はここで娘が昼寝をしているはずだと考え、この時間の暑さを初めて意識しました。位置共有のアプリを開くと、2人は駅前のショッピングモールにいました。
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「おうちあついから、ここがいいの」

























