「ごめん、380円だけ貸してくれる?」と頼んだ私が、謝罪をやめられなかった理由

コラム

返ってきた、短い一言

返信は、拍子抜けするほど短いものでした。

「380円で嫌いになったりしないよ。今度ゆっくり話そう」

安心したはずなのに、次に会う約束が近づくほど、今度は長い謝罪を送ったことが恥ずかしくなりました。当日、先に切り出せずにいる私を、彼女は注文を挟んで待ってくれました。

「前に、貸し借りが続いていた時期に、友達と疎遠になったことがあるの」

口に出してみて、初めて気づきました。友達に離れられたのだとずっと思い込んでいたけれど、私も理由を聞かないまま距離を置いていたのだと。

そして...

謝りたくなる癖は、今も残っています。ただ、長い文を打ちかけたときは、一度手を止めて、会ったときに一言で伝えると決めました。この前の会計では、彼女と同じ画面をのぞき込んで、割り勘アプリで端数まで分け合いました。

会計のあとに謝る代わりに、次に行きたい店の話をしました。380円から始まった話を、私たちはまだ続けています。

(20代女性・販売職)

本記事は、読者アンケートに寄せられた実体験をもとにした本人視点の記事を参考に、相手側の心情を想定して制作しています。実際の相手本人への取材ではなく、編集部による解釈を含みます。

(ハウコレ編集部)

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