
温泉旅行を断られ「行きたくないなら、そう言ってよ」と突き放した俺、彼女のスマホに出た通知
コラム
スマホに出た通知
数週間後、彼女が久しぶりに部屋へ来ました。
帰り支度をしていると、テーブルに置かれていた彼女のスマホが振動しました。画面に、脱毛サロンの予約アプリからの通知が表示されました。見るつもりで見たわけではありません。ただ、表示されていた日付には見覚えがありました。
俺が温泉へ誘った日です。「その日って……」思わず口にしました。
彼女はスマホを手に取ると、少ししてから話し始めました。「腕とか背中の毛が濃いの。ずっと、言えなくて」学生の頃にからかわれたこと。肌を見せる場所が苦手だったこと。プールを断っていたのも、そのためだったこと。温泉へ行きたくなかったのではありませんでした。まだ気にしている部分を、俺に見られるのが嫌だったのです。
俺は彼女に言いました。「勝手に、俺とは行きたくないんだって決めつけてた。ごめん」
彼女が話せなかったことを責めるより、自分が理由を聞かずに答えを決めていたことを謝るべきだと思いました。
そして...
温泉は、彼女が行けそうだと思える秋まで待つことにしました。次の施術日は、2人で使っているカレンダーにも入っています。
旅行を考えるときも、こちらで日付を決めてから誘うのではなく、「いつなら行けそう?」と聞くようになりました。
友人にも、「冷められた」という話は俺の早とちりだったと伝えました。
今でも、聞いて嫌な答えが返ってくるのを避けたくなることはあります。それでも、相手が言っていないことまで自分で決めるのはやめようと思っています。あの通知で彼女の事情を知ったことで、自分も怖さから質問を避けていたのだと気づきました。
(20代男性・営業職)
本記事は、読者アンケートに寄せられた実体験をもとにした本人視点の記事を参考に、相手側の心情を想定して制作しています。実際の相手本人への取材ではなく、編集部による解釈を含みます。
(ハウコレ編集部)


























