
真上の部屋へ苦情を入れた私が、エレベーターで返した「聞こえません」という嘘
コラム
エレベーターの扉が開いた先に立っていたのは、真上の部屋の親子でした。先に頭を下げたのは私ではありません。そのあと男の子が口にした数が、部屋に戻ってからも頭に残っていました。
正しいことをしたつもりでした
真上の部屋には、小学生くらいの男の子がいる家族が住んでいます。勤めを辞めてからは、私が家を空ける用事はほとんどありません。彼らが入居して2年目に入ったころから、廊下の端から端まで往復するような音が天井から響くようになりました。
何日か続いたあと、私は管理会社へ連絡しました。担当の方は、真上の部屋へ書面で伝えると言います。受話器を置いたとき、少なくとも自分に落ち度はないと考えていました。
走る音が消えた代わりに
書面が届いたはずのころから、廊下を往復する音は聞こえなくなりました。代わりに始まったのが、天井の1点から聞こえてくる音です。走るのを注意されたから、別の方法で床を鳴らしているのではないか。そう考えた私は、響くたびに回数を数えるようになりました。管理会社へ2度目の電話をかけようと、玄関に貼った連絡先の前まで行ったこともあります。
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エレベーターの扉が開いて


























