
真上の部屋へ苦情を入れた私が、エレベーターで返した「聞こえません」という嘘
コラム
エレベーターの扉が開いて
その日、1階でエレベーターの扉が開くと、真上の部屋の親子が乗っていました。男の子が「こんにちは」と元気よく声をかけてきます。お母さんは頭を下げ、「いつも、ご迷惑をおかけしています」と続けました。
お母さんが男の子の肩に手を置くと、本人が「毎日100回筋トレやってます」と言いました。その数は、私が天井を見上げながら数えていた回数と近いものでした。
お母さんは「この子、サッカーの選手になりたいそうで」と続けて言います。
「マットは敷いているんですけど、下まで届いていませんか」
そう聞かれ、私は「聞こえません」と答えました。
そして...
部屋へ戻ってから、なぜあんな返事をしたのか考えました。音は確かに届いています。ただ、男の子が100回を目標にしていて、お母さんもマットを敷いていたと知ったことで、数えていた音の見え方が変わりました。子供の夢を応援したいと思ったのです。
玄関に貼っていた管理会社の連絡先は外しました。それでも、また落ち着いて過ごせないほど続くなら、次は「聞こえません」とは言わず、届いている音について素直に話し、平穏に解決したいと思っています。
(60代女性・主婦)
本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。
(ハウコレ編集部)




























