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    「承知しました」だけ返す料理店、頼みごとを書くのをやめた私が、店内で見つけたメモ

    ライフスタイル

    長く書いても、返ってくるのはいつも「承知しました」だけでした。迷惑なのだと思って頼みごとを削っていった私が不思議に思ったのは、もう書かなくなった希望まで、店では毎回用意されていたことです。

    久しぶりに細かく書いた予約を送るまで、私は店からの短い返事をずっと違う意味で読んでいました。

    最初の予約では、思いつくことを全部書きました

    家族や親戚と何人かで集まるとき、よく利用する小さな料理店があります。

    予約は電話ではなく、店の予約用メッセージから送る仕組みです。

    初めて使ったとき、私は日時と人数を書いたあと、気になっていたことも続けました。

    「上着を掛けられる場所はありますか」

    「1人だけ30分ほど遅れて到着します」

    「可能なら奥の席だと助かります」

    送信する前に読み返すと、予約にしてはずいぶん長く見えました。

    それでも、当日になって困るよりいいと思って送りました。

    しばらくして返ってきたのは、

    「承知しました」

    だけでした。

    上着を掛ける場所はあるのか。

    奥の席をお願いできるのか。

    どこまでが「承知」なのか分かりません。

    もう一度聞くのも細かい客だと思われそうで、そのまま当日を迎えました。

    店へ行くと、案内されたのは奥の席でした。

    壁際には上着を掛けられる場所があり、遅れて来る家族の席もそのまま空けてあります。

    ちゃんと読んでもらえていたのだと思いました。

    それでも、「あんなに細かく書かなくてもよかったのかもしれない」という気持ちは残りました。

    予約するたび、私の文だけ短くなりました

    次に予約するときは、日時と人数を中心に書きました。

    返事はまた、

    「承知しました」

    です。

    その次も同じでした。

    一度だけ、

    「今回も、できれば奥の席をお願いできますか」

    と足してみたことがあります。

    返ってきたのは、やはり同じ言葉でした。

    丁寧ではあります。

    でも、こちらがどれだけ書いても返事の形が変わらないので、だんだん頼みごとを書くのが気まずくなりました。

    「お忙しいところ、すみません」

    と添えたときには、

    「とんでもないです。承知しました」

    と返ってきました。

    そこまで読んでくれているなら嫌がられているわけではないのかもしれません。

    それでも私は、

    「次からは余計なことを書かないほうがいいかな」

    と考えました。

    いつの間にか、送るのは日時と人数だけになっていました。

    店を変えようかと思ったこともあります。

    ただ、料理は好きでしたし、家族もこの店を気に入っています。

    結局、予約するたびに同じ短い文を送り続けました。

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