
「フリーだって言ってました」→目の前でかけられたLINE通話で、二人の女性を同時に失った話
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彼女が目の前でLINE通話をかけた、あの瞬間。それが、自分の嘘で塗り固めた世界が崩れた瞬間でした。
「バレなければ大丈夫」という麻痺
最初から浮気をするつもりだったわけではありません。会社の後輩との飲み会で意気投合し、「また行きましょう」が「今度は二人で」に変わり、気づけば毎週のように会う関係になっていました。
彼女がいることは伝えていませんでした。正確には、「言わなかった」のです。
自分の中では、「バレなければ誰も傷つかない」という都合のいい理屈ができあがっていました。彼女に疑われるたびに「ただの後輩」と言い張り、それでも追及されると「信じられないなら別れる?」と逆ギレして話を終わらせる。
それを繰り返すうちに、嘘をつくことへの罪悪感は薄れていきました。
通話が繋がった30秒
あの日、彼女が「その後輩さん、本当にただの後輩なんだよね?」と言ったとき、嫌な予感がしました。次の瞬間、彼女は俺のスマホを取り上げ、画面に表示されていた後輩の名前を開き、そのままLINE通話をかけました。「切れ!」と叫ぶことしかできませんでした。
電話がつながり、彼女が 「はじめまして。彼の彼女です」と名乗った瞬間、すべてが終わったとわかりました。
電話口から聞こえたのは、「彼女……?彼、フリーだって言ってました」その言葉で、積み重ねてきた嘘が一気に崩れました。さらに、「え、待って、全然知らなかった。本当にごめんなさい」という声。「今日で連絡先を消します」。その一言で電話は切れました。
自分の嘘のせいで、二人を向き合わせ、傷つけている。電話が切れたあと、彼女は何も言いませんでした。怒鳴ることもなく、何も言わずにこちらを見ていました。その目は怒りではなく、完全な諦めでした。
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二人いたのに、誰もいなくなった


























