
「うん」と「うーん」を使い分けていたのを彼女に見抜かれた日、本音を隠せなかった話
コラム
察してくれていた人
その後、似たようなやりとりが何度か続きました。俺が「うーん」と返すたびに、彼女は追加で希望を聞いてくれる。なんて察しがいい子なんだろう、と呑気に感心していました。
でも、彼女の立場に立って考えてみたら、その察しの良さは努力の結果だったのです。たった一文字、「ー」があるかないか。俺が自分でも意識していない弱音を、彼女はずっと拾い続けてくれていた。その丁寧さにやっと気づいたのです。任せきりだった自分が、少し恥ずかしい。
そして…
ある夜、彼女が「『うーん』の時は正直に言ってほしい」と言いました。とっくに見抜かれていたんだな、と笑いがこぼれて、「バレてたなら、もう言うよ」と返しました。彼女はほっとしたような顔で笑ってくれました。
察してもらうのは楽です。でもその楽さは、相手の気遣いの上に成り立っていました。最初から「蕎麦がいい」と言える関係の方が、たぶんずっと対等で、ずっと心地いい。一文字に頼って気持ちを預けていた自分を、これからは少しずつ手放していこうと思います。
(20代男性・自営業)
本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。
(ハウコレ編集部)




























