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会えない夜、彼女から届いた「寂しい」の3文字。「証拠は?」と返されて、俺が引き出しからそっと取り出した一通の便箋

コラム

机の引き出しの中の便箋

椅子に座ったまま、しばらく画面を見つめていました。それから、机の一番上の引き出しをそっと引いたのです。中には、去年の記念日に彼女からもらった手紙がしまってあります。読み返すのは、これで何度目かわかりません。

仕事で疲れた夜や、うまくいかない日。言葉にしない弱音を飲み込む時、この便箋を広げていました。不思議と呼吸が整うのです。そんなことは、本人には一度も言ったことがありませんでした。

写真を撮るのに、何度か構え直しました。それでも今夜だけは、撮らなきゃいけない気がしたのです。送信ボタンを押す前に、短い一言を添えました。「寂しい時はこれ読んでる」。

そして…

しばらくして、返ってきた返事はひと言でした。「反則」。照れくさくて、返事を打てないまま、彼女の手紙をもう一度そっと畳んだのです。

口下手なのは、たぶん一生治らないのだと思います。それでもあの夜、彼女に1つだけ伝わったものがあったのなら、この引き出しの中の便箋は、俺にとっての最高のお守りだということ。会えたら、ちゃんと顔を見て言おうと思います。彼女は笑って受け取ってくれる気がするから。

(20代男性・エンジニア)

本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。

(ハウコレ編集部)

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