
「事務職って楽でいいよね」と言う営業部→大混乱の日、頼られたのは事務の私だった
コラム
頼られる側になった瞬間
しばらくして、あの主任が私の席にやってきました。「バックアップから戻せないか?」。つい先日「楽でいいよね」と言ったその人が、困り果てた顔で立っていました。
「やってみます」と答え、過去のバックアップ履歴を一件ずつ確認していきました。幸い、先週金曜の時点のデータが残っていて、3時間かけて大部分を復旧できました。その間、営業部からは何度も「まだ?」と声がかかりました。手が止まるたびに焦りが込み上げましたが、ここでミスをすれば取り返しがつきません。指先に力を入れて、ひとつずつ確認を続けました。
そして...
データが復旧した夕方、主任が「助かった。本当にありがとう」と頭を下げました。その言葉はうれしかったはずなのに、素直に喜べない自分がいました。
普段は見えていないのに、困ったときだけ頼りにされる。それって「楽な仕事」の裏返しなのかもしれません。あの日、定時を2時間過ぎてようやく帰り支度をしながら、ふと思いました。楽でいいよね、か。そう言える人は、きっと一度もこの席に座ったことがないのだと思います。
(20代女性・会社員)
本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。
(ハウコレ編集部)




























