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「あの人、会議中にいつも居眠りしてるよね」と噂される同僚→本当の理由を知った日

コラム

翌週、届いた一通のメッセージ

翌週の水曜日、昼休みに先輩からメッセージが届きました。「少し話せませんか」心当たりがありすぎて、すぐには返信できませんでした。仕事のことで呼び出されるのかと思いながら、終業後にオフィス近くのカフェで会うことになったのです。

向かい合って座ると、先輩はコーヒーをひと口飲んで、ゆっくりと話し始めました。「実は娘が、夜中ずっと泣いていて」保育園に入園したばかりの3歳の娘が、慣れない環境で夜泣きを繰り返していること。夫は長期の出張中で、頼れる親もいないこと。ここ数週間、夜は3時間ほどしか眠れていないこと。

私は何も言えないまま、ただうなずいていました。先輩はゆっくりと続けたのです。「噂、聞いていました」あの給湯室の声が、先輩の耳に届いていたのだと、ようやくわかりました。私は紙ナプキンを握りしめ、頭を下げました。 

「ごめんなさい。何も知らずに」頭を下げる私に、先輩は首を横に振りました。

「相談しなかった私も悪いんです」

そして...

それから先輩は、上司に事情を伝えて、しばらくの間は会議の出席を必要最小限に絞ってもらえることになりました。

私は会議で先輩の眠そうな顔を見るたび、噂で人を測っていた自分が情けなく感じます。人がうとうとしていることには、その人なりの夜があるのかもしれない。それが想像できなくなっていた自分の浅さを、私は何度も思い返しました。

それからは、廊下で先輩とすれ違うたびに、まず「お疲れさまです」と声をかけるようにしています。先輩は笑って、「ありがとう」と返してくれます。

(30代女性・営業企画職)

本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。

(ハウコレ編集部)

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