
母を責めた俺。だが見せられたスマホ画面に、自分こそ何も見ていなかったと気づかされた
コラム
中学2年の俺は、母親の小言にうんざりしていました。とうとう「自分はスマホばかりじゃん」と言ったあの夜、母が見せてきた画面で、俺は黙るしかなかったのです。
母さんの小言にうんざりしていた
中2の秋から、テストの点が下がってきていました。塾の先生からも「もう少し上げないと志望校は厳しい」と言われていて、自分でも焦っていたんだと思います。でも家に帰ると、母さんが「勉強したの?」「スマホ置きなさい」って何回も繰り返してくるのが、本当にしんどかった。
その母さんが、自分はリビングのソファでずっとスマホをいじっているのを、俺はずっと見ていました。父さんは出張ばかりで家にいない。母さんは家にいるけど、結局画面ばかり見ている。それが、なんていうか、ずるい気がしていたんです。
「自分はスマホばかりじゃん」
その夜、塾から帰って鞄を置いた瞬間に、口から出てしまいました。
「勉強しろって言うくせに、自分はスマホばかりじゃん」
言ってから、しまった、と思いました。母さんの顔がこわばったのが、視線の端で見えたからです。でも、引っ込みもつかなくて、ただ突っ立っていました。
母さんは何かを言いかけて、それをのみこんでから、「……これ、見てみる?」と言って、スマホをこちらに向けてきたんです。
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俺の知らなかった画面

























