
「失礼な親ね」と決めつけていた私が、嫁の実家から届いた漆器の中に見たもの
コラム
留守番電話を聞かない私
私は留守番電話を聞かない人間です。「あとで聞こう」と思いながら、結局そのまま消してしまうのが習慣でした。夫が「嫁さんのお母さんからお電話があったよ」と伝えてくれたことが何度かありましたが、「忙しいから後で」と聞き流していました。
あの紋付き羽織も、後で調べたら新潟の老舗の品でした。お米も日本酒も、地元で最も評価の高いものばかりだったのです。嫁の母親は、私が思っていた「失礼な親」ではなく、誰よりも礼を尽くしてくださっていた方でした。それを「失礼」と決めつけて嫁に嫌味を言い続けていた自分が、急に恥ずかしくなりました。
そして...
すぐに嫁を呼びました。手紙を見せ、「ごめんなさい」と頭を下げました。嫁は驚いた顔をしていましたが、それでも穏やかに「母も気にしていたんです」と言ってくれました。
翌日、私は嫁に電話をかけました。「今度、ご両親に直接お礼を申し上げに行きたいわ」うまく言葉を選びながら、ようやく伝えました。嫁の母親が長年積み重ねてくださっていた小さな礼を、私はずっと見落としていました。
これから時間をかけて、ちゃんとお返ししていきたい。手紙を読み返しながら、そう思ったのです。
(60代女性・主婦)
本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。
(ハウコレ編集部)



























