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妻のブログを馬鹿にしていた僕。書籍化を告げる妻の声に、返す言葉が見つからなかった話

コラム

画面に映っていた一通のメール

それから1年ほど経った夕食後、妻がスマートフォンを持ってきました。「これ、見て」と画面を差し出されたのです。表示されていたのは出版社からのメールでした。

「来月、本になるって」とだけ妻が言いました。僕はようやく「……すごいな」と返したきり、それ以上、何も言葉が出てきませんでした。

そして...

あの夜、妻が寝た後、僕はリビングで1人になりました。妻の数年間を、僕はずっと「誰も読まない時間」だと笑ってきました。けれど読んでくれていた人は確かにいて、その読者の中に、僕はずっと入っていなかったのです。

自分の浅さが情けなくて、しばらく天井を見上げていました。妻は僕に見返してほしかったわけではないはずです。ただ、自分の時間を、自分の言葉で積み重ねていただけでした。それを笑っていたのは、ずっと家にいる妻が遠くへ行く気がして怖かった、僕の方だったのだと思います。

翌朝、いつもより早く起きて、僕はゆっくりと、妻のブログを最初の記事から読み直し始めました。

(40代男性・会社員)

本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。

(ハウコレ編集部)

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