
「おやすみ」のあと、つい「寝た?」と送ってしまう僕。会話を終わらせたくなかっただけなんです
コラム
確認メッセージを送るのをやめてから、僕は彼女との一日の終わりを手放せないでいました。あの「寝た?」が、名残惜しさの裏返しだったと打ち明けられないまま。
意味がないとわかっていた確認
彼女が眠ってしまえば、「寝た?」に返事なんて来るはずがありません。それでも僕は、おやすみのあとに必ずこのひとことを送っていました。返ってこなくてもいいのです。
ただ、もう一度だけ画面が光るのを待っている自分がいました。彼女が時々「まだ起きてるよ」と返してくれると、その短いやりとりが、僕にとってはいちばん安心できるものでした。
「寝たって返信できないでしょ」
ある日、いつものように「寝た?」を送ると、彼女から「寝たって返信できないでしょ」と返ってきました。その通りでした。眠っているのに返信を求めるなんて、確かにおかしな話です。
図星を突かれた僕は、何と返そうかと、画面の上で文字を打ち込んでは消すのを繰り返していました。本当の理由を打ち明けるのが照れくさくて、結局その日は、ひとことも送れないまま画面を閉じてしまったのです。
次のページへ
送らなくなって気づいた寂しさ
























