
「まだ見せるつもりじゃなかったんだ」彼女を不安にさせた席札は、僕が隠していた両親への計画でした
コラム
サプライズのつもりが、僕は自分の手でその計画を台無しにしてしまいました。彼女を不安にさせた本当の理由は、格好をつけたかった僕の弱さだったのかもしれません。
内緒で進めていた準備
僕には、ずっと温めていた計画がありました。付き合って何年か経ち、そろそろ彼女を両親に会わせたいと思っていたのです。ただ伝えるだけでは味気ない気がして、ちゃんとしたお店の個室を予約しました。席札も、その日のために一枚ずつ名前を書いて用意したのです。
彼女の席札を一番見やすい場所に置いて、できあがりを写真に撮りました。当日、彼女が席に着いて自分の名前を見つけたときの顔を想像すると、それだけで準備のかいがあると思えました。全部を内緒のまま進めて、最高の形で驚かせたい。そのことばかり考えていました。
届いてしまった通知
ところが、その写真が問題でした。撮った一枚が気づかぬうちにアルバムにあがってしまっていたのです。気づいたときには、彼女から「アルバムに知らない写真があったんだけど、これ何の集まり?」とメッセージが届いていました。せっかくのサプライズを、自分の手で先に明かすわけにはいきません。僕はとっさに「ごめん、それまだ見せるつもりじゃなかったんだ」とだけ返しました。けれど、隠そうとすればするほど怪しくなることに、送ってから気づいたのです。彼女がどんな想像をして待っているのか、考えるほど落ち着かなくなりました。
次のページへ
隠したかった本当の理由























