
デートの写真から、いつも私の手元だけが切り取られていた。彼に嫌われているのかと不安になった
コラム
「どうしていつも私の手だけ切れてるの?」勇気を出して聞いた私に、彼が返したのは曖昧なひとことでした。その意味がわからないまま、私は何度も写真を見返していました。
スマホをスクロールしていると、彼が投稿した二人の写真が目に入りました。仲良く並んで写っているのに、私の手元だけがきれいに画面の外へ消えています。一枚だけかと思って遡ってみると、どの投稿も同じでした。
画面の外へ消える、私の手
彼はデートのたびに、二人で撮った写真をSNSに投稿してくれます。私はそれが好きでした。彼が私との時間を大切に思ってくれている気がして、嬉しかったのです。
でも、ある投稿をきっかけに気づいてしまいました。どの写真も、私の手だけが写っていないのです。料理に伸ばした手も、彼の腕に添えた手も、まるで最初からなかったかのように消えています。
私は昔から、自分の爪が好きではありませんでした。緊張するとつい指先を噛んでしまう癖があって、深爪の目立つ手を、いつも恥ずかしく思っていたのです。
写真を撮られるときも、気づくと指先を引っ込めてしまうことがありました。
元の写真と、投稿された写真
彼は撮った写真を、後で私にも送ってくれます。その元の写真を見返してみました。グラスを持つ私の手も、彼と指を絡めた手も、そこにはちゃんと写っています。
けれど投稿されたものでは、その部分だけが切り取られていました。偶然ではありません。彼はわざわざ、私の手が写らないように選んで、加工していたのです。
以前、彼の前で何気なく「私、爪きれいじゃないから」と口にしたことがありました。あのひとことを、彼は覚えていたのかもしれません。人に見せたくないほど、私の手は見苦しいのだろうか。
そう考えるほど、人前で手を出すことがこわくなっていきました。それ以上に、彼はこんな手の私を、少し疎ましく感じ始めているのではないか。嫌われてしまうのではないか。そんな不安まで、胸の奥にたまっていきました。
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勇気を出して聞いた答え


























