
雨の日の満員電車。折りたたみ傘をしまわなかった女性が次の駅で降りた理由
コラム
次の駅で降りていった背中
ようやく顔を上げた女性は、足元で泣いている男の子と、自分に向けられた視線に、気づいたようでした。肘にかけたままの傘に、ばつが悪そうに目を落とします。
次の駅に着くと、彼女はうつむいたまま、人をかき分けてホームへ降りていきました。その背中を、私はただ見送りました。注意できなかった私の代わりに、まわりの状況のほうが彼女に伝えてしまったのだと思いました。
そして...
彼女が降りていったあと、車内には少し落ち着いた空気が戻りました。前の席の男の子も、お母さんに頭を拭いてもらい、泣きやんでいます。
私が無理に注意して角を立てなくても、まわりの視線がきちんと伝えてくれた。そう思うと、気持ちがすっと軽くなりました。やっぱり、自分の持ち物くらいは自分で気を配りたいものです。
降りる駅に着くまでの間、私は少しだけ晴れやかな気分で、窓の外の雨をながめていました。
(30代女性・会社員)
本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。
(ハウコレ編集部)


























