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彼が予約した記念日のお店で「ここ前来たよね」→3年分の恋が音もなく終わった瞬間

コラム

いい店だから、の意味

黙っている私を見て、彼はさらに続けました。

「なんで怒ってるの?別に今会ってるわけじゃないし」

私が、好きな人と特別な時間を過ごしたかっただけだと伝えると、彼は心底わからないという顔で言ったのです。

「誰と来ても同じだろ。いい店はいい店なんだから」

その言葉で、私はようやく腑に落ちました。彼にとっては、このお店も、向かい合う相手も、入れ替えのきくものでしかなかったのだと。込み上げてきたのは怒りよりも、すっと冷めていく感覚でした。

そして...

私はグラスを置いて、まっすぐ彼の目を見て言いました。

「うん、いい店はいい店。だったら私も、相手はあなたじゃなくていい。誰と来ても同じなんでしょ?」

彼がぽかんと固まっているうちに、私は伝票を彼の前に置いて席を立ちました。そのまま振り返らずに、お店を出たのです。街を歩きながら、不思議と清々しい気持ちでいっぱいでした。

彼は最後まで、自分の何がいけなかったのか、わからない顔をしていました。けれど、その理由をわざわざ教えてあげる義理は、もうありません。誰かの思い出をなぞるだけの時間は、私にはもう必要ないのですから。

(20代女性・会社員)

本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。

(ハウコレ編集部)

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