
「妹みたいなもんだから」彼女にそう言い続けた俺→その言葉で本当は誰を守っていたのか
コラム
妹みたいなもの。彼女にそう繰り返していたあの言葉が、誰よりも俺自身に言い聞かせるためのものだったと気づいたのは、すべてが終わったあとでした。
悪気はなかったはずでした
彼女と付き合って二年。俺には、近所で一緒に育った幼なじみがいます。兄弟のいない俺にとっては、本当に妹のような存在でした。だから連絡を取り合うことに、後ろめたさなんてありませんでした。「今日もおつかれ!また連絡するね」と届けば、「おう、いつでも」と返す。それが、ずっと変わらない習慣だったのです。彼女の前でもその手を止めなかったのは、隠すようなことは何もないと信じていたからでした。
見ないふりを続けて
思い返せば、彼女は前にも同じことを口にしようとしていました。けれど俺はそのたびに軽く笑って、妹みたいなものだからと受け流していたのです。その言葉さえ出せば、何ひとつ説明しなくて済む。俺はその便利さに、いつまでも甘えていたのだと思います。彼女の返信が少しずつ短くなっているのには気づいていました。それでも、向き合うのが怖くて、見ないふりを続けていたのです。
次のページへ
画面に並んだ、別れの言葉

























