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彼女に仕事だと嘘をつき、もう一人と旅行へ。重ねた嘘が、僕からすべてを奪った

コラム

バレなければ誰も傷つかない。そう言い聞かせていた僕に、彼女から届いた「全部、つながったよ」のひとこと。逃げ場は、どこにもありませんでした。

二つのメッセージアプリの画面を、僕は毎日のように切り替えていました。どちらの相手にも、その日いちばん都合のいい言葉を選んで送る。それが当たり前になっていたある日、彼女から届いた一通が、僕の薄っぺらい毎日を終わらせたのです。

都合のいい嘘を、選び続けて

二年付き合った彼女のことは、今でも大切に思っています。それなのに僕は、別の人と会うようになっても、その関係を手放せずにいたのです。彼女が会いたいと言うたびに、「ごめん、しばらく仕事が立て込んでて、会えそうにない」と返していました。もう一人の相手には、「今、彼女はいない」と伝えていました。どちらの嘘も、口にするときには痛みすら感じなくなっていたのです。傷つけている自覚はありました。それでも、自分が楽でいられる方を、僕はそのつど選び続けていました。

「仕事」という言葉の裏側で

彼女に仕事だと告げて遠ざけたその数日間、僕はもう一人の相手と旅行に出かけていました。彼女には絶対に見せられない時間を、平気で過ごしていたのです。心のどこかで、バレなければ誰も傷つかないと言い聞かせていました。けれど本当は、面倒な話し合いから逃げていただけでした。どちらかを選ぶ勇気も、正直に話す誠実さも、僕は持ち合わせていなかったのです。旅行先で撮られた一枚の写真が、後にすべてをつなげることになるとは、考えもしませんでした。

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