
彼女のバッグだけ預けた俺が、リュックの中身を渡せなかった理由
コラム
切り出せないまま、半歩先を歩いた
坂を登る間、俺は半歩先を歩きながら、振り返ってばかりいました。彼女の手が空いているのを確かめては、まだ気づかれていないかと気をもみます。
雑貨店でも、どう切り出すかで頭がいっぱいでした。沈んだ顔をさせている自覚はあったのに、サプライズを崩したくない気持ちが勝ってしまいました。
そして...
街を見下ろせるベンチでショルダーバッグの入った包みを開くと、彼女はやっと表情をゆるめてくれました。「これ、使ってみて」。「肩、痛いって言ってたから」。喜ぶ顔は見られたものの、それまで彼女をうつむかせていたのは俺です。黙って預けるより、先に理由を伝えればよかったと、今になって悔やんでいます。
(20代男性・会社員)
本記事は、読者アンケートに寄せられた実体験をもとにした本人視点の記事を参考に、相手側の心情を想定して制作しています。実際の相手本人への取材ではなく、編集部による解釈を含みます。
(ハウコレ編集部)



























