
偏食の息子に疲れていた私が、完食報告の投稿につい返した「配慮が足りないんじゃないですか?」
コラム
悪いのは投稿ではないと、本当はわかっていました。謝罪の代わりに濁した一言を残して、私はその場を抜け出したのです。あとに残ったのは、言えなかった本音だけでした。
手をつけられないまま冷めていく皿を、私はまた下げました。三歳の息子は、その食卓も白いごはんしか口にしません。SNSを開いたのは、ほんの少し気を紛らわせたかったからです。
完食の報告が、目に刺さった
流れてきたのは、ハンバーグを完食したという他所の食卓の写真でした。自分から手を伸ばして食べる子の様子が、やけにまぶしく見えました。うちの子は、何度すすめても皿に向かってくれません。気づいたときには、考えるより先に返信を打っていました。「配慮が足りないんじゃないですか?」送ってから、言いすぎたとは思いました。それでも、もう取り消す気にはなれませんでした。
引けなくなった、私の言い分
ほかの人からも「こっちは食べさせるだけで大変なのに」と似た返信が続いて、私は自分が間違っていないように思えてきました。相手は「好きなものを食べてくれた記録のつもりでした」「気を悪くされたならすみません」とおだやかに返してきます。その素直さが、かえって私を意固地にさせました。「そういう投稿が、誰かを追い詰めることもあるんです」本当は、追い詰められていたのは自分のほうだとわかっていました。
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謝れないまま、その場を抜けた























