
彼女に「お前みたいに疲れないんだよ」と言った俺→2年信じたゲーム相手の正体に天国から地獄
コラム
現実の彼女は、俺の趣味にいい顔をしない。けれどゲームでつながった相手は、俺をわかってくれる気がしていました。その心地よさが何だったのか、低い声を聞いた瞬間に思い知らされました。
モニターの右下では、通話中のアイコンがずっと光っていました。ヘッドセットを外せば、彼女がこちらをにらんでいるのはわかっています。それでも俺は、この画面の向こうの世界から戻りたくありませんでした。現実より、ここのほうが俺は息がしやすかったのです。
あいつは、俺の趣味を笑わなかった
ゲームの腕は俺より上で、それでいて俺のくだらない話を、いちばん大きな声で笑ってくれる。彼女みたいに、いつまでやってるのと呆れることもありません。仕事で削られた気力が、通話をつないだ途端に戻ってくる気がしていました。会ったことのない相手のはずなのに、現実で隣にいる人より、その子といるほうが俺には楽でした。否定されない居場所が、画面の中にだけあったのです。
「お前みたいに疲れないんだよ」と、俺は言った
会ったこともない相手に夢中になる理由を、彼女に正面から聞かれたことがあります。俺は画面を指したまま、考えもせずに言いました。「お前みたいに疲れないんだよ」。
やきもちを焼く彼女のほうが面倒だと、そのときは本気で思っていました。相手の誕生日を覚えるのも、欲しがっていたものを贈るのも、友達なら当たり前だと信じて疑いません。彼女との約束を後回しにしている自覚すら、俺にはありませんでした。
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聞こえてきたのは、低い男の声だった

























