
「結婚は考えられない」と別れを告げた俺→彼女の荷物に残した指輪ケース
コラム
箱に残したもの
待ち合わせたカフェで、彼女に荷物を返しました。上着の内ポケットには、あの指輪はもうありません。指輪は手放し、空になったケースだけが手元に残っていました。それでも俺は、レシートを抜かずにケースへ戻し、彼女の荷物の底にそっと忍ばせました。声に出せなかった本当のことを、紙の1枚に託すしかなかったのです。
「ごめん。これ、君のだから」
そう言うのが、その日の精いっぱいでした。
そして...
あのレシートに気づいてくれただろうか。気づいたとして、ただの未練だと笑われても仕方がない。それでも、俺が彼女を選んでいた時間は、確かにあったのだと、1枚の紙だけは知っています。伝える資格をなくしてから、伝えたいことばかりが増えていきます。身勝手な話だと、自分でもわかっています。
(20代男性・会社員)
本記事は、読者アンケートに寄せられた実体験をもとにした本人視点の記事を参考に、相手側の心情を想定して制作しています。実際の相手本人への取材ではなく、編集部による解釈を含みます。
(ハウコレ編集部)


























